弁理士 花田健史は、論文「特許出願の拒絶査定不服審判請求に伴う従たる請求としての補正の提案」を月刊パテント2018年5月号に投稿しました。
タグ: 発明の要旨認定
組成物発明における「からなる」の文言解釈について
1 一般に、組成物に係る発明(以下「組成物発明」という。)の特許請求の範囲の記載には、「AとBのみからなる組成物」、「AとBからなる組成物」、「AとBを含有する組成物」という場合が存在する。
そして、それぞれの発明の要旨認定において、特許庁現職時には、前二者はA又はB以外の第三成分を包含できないのに対し、後者はA又はB以外の第三成分をも包含できると解釈して運用していた。
しかしながら、組成物発明における「からなる」との文言について、そのように解釈しない裁判例もあったところ、知財高裁平成29年1月20日特別部判決・平成28年(ネ)第10046号[オキサリプラティヌムの医薬的に安定な製剤](以下単に「大合議判決」という。)によって、個人的には一応の決着がついたと見ている。
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